川上喜朗 インタビュー


― アニメーション以外の趣味はありますか?
カラオケです。ピーク時は一人で週2で行ってました。高校生では合唱部だったので声を出すのが好きなのです。でも音痴なので、誰かと行くのは少し怖いです。

― 好きなアニメーション作品は?
TVアニメ「serial experiments lain」です。自他がわからなくなるような混沌とした世界観にのめり込みすぎて、視聴後は1週間放心状態になりました。筋道のしっかりした物語ではなく、主人公の少女の主観が丁寧に淡々と描かれ、彼女の迷い、怯え、そしてその中で自ら選択していく過程が静かに映し出されていく様子に魅了されました。」

― 今回の作品の中で一番よくできたと思うところはどこですか?
結末がとても気に入っています。脚本の教授にご相談した際に提案していただいたアイデアで、それをなんとか映像で表現できないかと模索してきました。形にできたことで、僕自身も気持ちがスッと落ち着いた気がしました。

― 藝大に入ってよかったと思うことは?
教授方がこちらの提案をすぐには否定せずに、なるべく提案と対話で向き合ってくださったことがとても嬉しかったです。機材の貸し出しも豊富ですし、研修の機会も充実していて、映像を学ぶ場所としては抜群に素晴らしかったと思います。それに恩返ししたいという気持ちも持ちつつ、作品作りにとても集中して取り組めました。

― 健康に気をつけていることは何ですか?
喉が弱いので喉のケアはとても気をつけています。蜂蜜入りのしょうが湯を飲み、部屋では加湿器を使い、不安な時は龍角散の粉をいつも食べています。なるべくランニングもしつつ、デスク作業の体力を保っています。

― 「何となく作品を作る気にならない時」オススメの解決方法はありますか?
ミュージシャンのライブDVDを流します。個人的に聞くのはMr.children、RADWIMPSのライブ映像。色気がすごいです。テンションが一気に高まって制作に戻ります。

― 将来の目標はなんですか?
できればもっとスケールの大きなアニメーションを作りたいです。でもその技術が自分にはまだ足りないことも自覚しているので、そのためにもっと作品制作、そして発表のチャンスが欲しいですし、探していきたいです。長い目で見守っていただけましたら幸いです。